2019年11月27日 衆議院 沖縄北方特別委員会 屋良朝博
■沖縄振興予算、沖縄振興特定事業推進費について質問
質問内容についての要約
沖縄振興予算、とりわけ沖縄振興特定事業推進費について質問。
沖縄は近年とても便利な島になり、高速道路も走り、飛行場は整備さ、外国航路、外国の便もよく就航しているというような状況である。しかし、そのようなハード面に重きを置いた振興開発ではなかなか時代のニーズに応じられず、大体一昔前あたりから、魚を与えるよりも釣りざおを与えようというふうな方針に変わり、二〇一二年には沖振法が改正されて、一括交付金の制度が導入された。この一括交付金の制度についての認識を、国務大臣に質問。
一括交付金は減ってきており、本年度の来年度に向けた概算要求は実に過去最低の額になっている。どのような理由で減少傾向をたどっているのか質問。
議事録
200-衆-沖縄及び北方問題に関する特別委員会-3号 令和元年11月27日
○屋良委員 国民民主党の屋良朝博でございます。
当委員会で初めて質問させていただきます。よろしくお願いいたします。
きょうは、沖縄振興予算、とりわけ沖縄振興特定事業推進費についてお伺いしてまいります。
まず最初に、衛藤大臣、最初の就任後の記者会見で、インタビューで大田実中将の最後の電報を引いていただきまして、心意気というか基本的な姿勢を語られた。海軍司令部ごうの中で最後に大本営に打電して、県民かく戦えり、後世に御高配のあらんことをというふうに電報を送ったということでございますけれども、そういった歴史認識に立った上で、沖縄の振興策を含めた施策に取り組んでいかれるという基本方針を示していただきました。
やはり沖縄、あの戦争で、もう地形が変わるぐらいの砲弾が浴びせられて、四人に一人が死ぬ。そして、大変な状況の中で、二十七年間のアメリカ軍の統治の中で生きていかざるを得なかった。その中で、一九七二年に沖縄は本土に復帰しまして、その後、社会インフラ整備のおくれをキャッチアップするためにさまざまな施策が行われてきた。
それで、沖縄も最近、近年とても便利な島になりまして、高速道路は走っているし、飛行場は整備されて、外国航路、外国の便もよく就航しているというような状況でございますけれども、ただ、そのようなハード面に重きを置いた振興開発ではなかなか時代のニーズに応じられないということで、大体一昔前あたりから、魚を与えるよりも釣りざおを与えようというふうな方針に変わって、時代のニーズが変わってきたということで、二〇一二年には沖振法が改正されて、一括交付金の制度が導入されました。
沖縄県の事業計画を策定する場合、沖縄県が主体的にその事業計画を策定し、それに必要な経費については一括交付金を充てる、その交付金は県が設ける基金の財源に充てることもできるという、物すごく自由度の高い、言うなれば先進的な制度だというふうに受けとめられております。
当時の沖北大臣、川端大臣です、民主党ですけれども、こういうふうにおっしゃっています。沖縄の自主性を最大限尊重する、沖縄が基本計画を策定し、政府の関与は最小限に抑えてサポートしていくんだというふうにおっしゃっておりますけれども、衛藤大臣、この一括交付金の制度についてどのようにお考えなのか、御所見を承らせてください。
○衛藤国務大臣 大田中将のお話もいただきました。そういう気持ちで、まさにあのときに、日本、沖縄、みんな一体となって頑張ってきたということだと思います。
そして、改めまして私も、沖縄に何度かお伺いさせていただきながら、あるいは沖縄に関するいろいろな歴史とかいうようなものを改めて読みながら、お話をお聞かせいただきながら今やっているところでございます。
そういう意味で、この一括交付金が、沖縄振興に資する事業を地元が自主的な選択に基づいて実施できることに加えて、高率の補助でもあることから、他の県にはない仕組みであるというぐあいに認識をいたしております。
沖縄県や市町村において事業内容を精査し、一括交付金がより的確かつ効果的に活用されるように努めていきたいというぐあいに考えています。
○屋良委員 一括交付金なんですけれども、お配りしました棒グラフと表ですけれども、毎年度、年度ごとに二本の棒が伸びておりますが、長い方が総額でして、短い方が一括交付金の額になります。どんどんどんどん一括交付金が減ってきておりまして、本年度の来年度に向けた概算要求は実に過去最低の額になっているということでございます。
玉城知事も一括交付金の増額要求を、先日、直接大臣にお会いされたときに要求しておりますけれども、これはどういう理由でずっと減少傾向をたどっているのかということを、理由を教えてください。
○宮地政府参考人 お答えいたします。
一括交付金のこれまでの推移、減額の傾向にございますが、この点につきましては、不用額や繰越額の実績や、沖縄県のこれまでの事業計画に係る実績を踏まえた継続事業費の見通し並びに新規事業費の水準などを勘案しまして、毎年度、国として必要と考える額を確保した結果であると認識しております。
○屋良委員 そうすると、沖縄県の見通しあるいは要求と、内閣府、政府の見通し、積算にはずれが生じているというふうに理解してよろしいんでしょうか。
○宮地政府参考人 お答え申し上げます。
先ほど申し上げましたように、一括交付金の額につきまして、政府の方として必要と考える額を確定をして予算に計上しているところでございますが、一方で、沖縄県の要望額につきましては、ことしも要望をいただいているところでありますが、この点につきましては、県の方からも聞いておりますが、県庁内の各部局の要望額、希望額をあらあら足し上げたものであるというふうに承知しております。
国としては、必要と考える一定の精度を持った想定事業規模と、その点と同一視できるものではないと認識をしているところでございます。
○屋良委員 そうすると、県の積み上げが甘いということになりますかね。お願いします。
○宮地政府参考人 甘いかどうかはともかく、県の方の要望としては受けとめているところでございます。ただ、国の受けとめとそこの認識が若干違ってくるところがあるのではないかと考えております。
○屋良委員 ありがとうございます。
それで、一括交付金がどんどんどんどん減っていくさなかに、本年度から新たな予算枠が創設されました。沖縄振興特定事業推進費と呼ばれるものでございますけれども、それが、新しくその予算を確保されたということと、県と国との要求あるいは見積りの差額、そのずれの中で、沖縄県の要求がちょっと多過ぎるよというふうな国の解釈の中で、新しい予算枠をつくる必要がなぜあったのかということを教えていただきたいのと、その新しい制度の目的、あわせてお願いします。
○宮地政府参考人 お答え申し上げます。
御指摘の沖縄振興特定事業推進費でございますが、これは今年度の予算から計上しているところでございまして、現在執行しております。
この推進費につきましては、沖縄振興特別措置法の基本理念のもとに、ソフト一括交付金を補完して、特に沖縄の自立的発展に資する事業であって、機動性を持って迅速、柔軟に対応すべきものを推進する市町村等を対象とする補助金でございます。
○屋良委員 事業規模、本年度はどのぐらいの事業に幾ら予算を立てて、どのぐらい現時点で執行されたのか、現状をちょっと教えてください。
○宮地政府参考人 お答え申し上げます。
今年度の予算額は三十億円でございます。現在までに執行しておりますのは約二十七億三千万円でございます。
○屋良委員 これは来年度も続くというふうに理解しておりますけれども、来年度は予算をどのぐらい計上されておりますでしょうか。
○宮地政府参考人 お答え申し上げます。
来年度の概算要求額でございますが、現在、五十五億円を要求しているところでございます。
この点につきましては、今年度からの継続が見込まれる事業がございまして、その点が二十五億円、そして、来年度の新規事業分としまして、今年度と同額を確保するということで三十億円の、計五十五億円を要求しているところでございます。
○屋良委員 お配りしました表を見ていただきたいんですけれども、一番目というふうに左上に振られている表ですけれども、平成三十一年度、一括交付金概算要求千二百五十三億円、そして来年度の予算要求千百八十八億円、その差六十五億円なんです。
そうすると、事業見積りが甘くて減らされている割には、ほかの枠で予算を確保してそのサポートに充てるというふうな形がつくられていっているというふうに外形的には見えるわけですけれども、その辺どうなんでしょう。
予算の見積りの違い、別の需要については、機動的に、迅速に対応するためにという理由で新しい予算をつくるわけですけれども、その必要性、一括交付金に入れる、ソフト交付金の予算の中に入れ込めば事は足りたんじゃないかというふうに思うわけですけれども、いかがでしょうか。
○宮地政府参考人 この特定事業推進費の趣旨を申し上げますと、従来の一括ソフト交付金につきましては、県と市町村が事業を計画的、継続的に実施するための財源といたしまして、客観基準に基づいて、毎年度、県と市町村に安定的に配分されるものでございます。
そうした中で、多様な地域課題、政策課題への迅速、柔軟な対応が困難なケースもあり得るということで、そうしたニーズに応えるために、特に臨機応変な財源捻出が困難な市町村に配分するものとして制度をつくっているところでございます。
○屋良委員 確認なんですけれども、その迅速性、機動性、それは具体的には、年度途中に予算の追加が必要になった事業に対する補填のために新たに創設されている制度だというふうに理解しているんですけれども、年度途中のショートしてしまった予算を補完するもの、埋め合わせるものだというふうに理解してよろしいでしょうか。
○宮地政府参考人 お答え申し上げます。
さまざまな事情があろうかと思いますが、例えば、年度途中に生じた新たな需要に対して財源措置をしていくということにも使われる場合があるかとは思いますが、ただ、市町村の単なる財源補填になっては国費を充てる事業としていかがかということもございますので、そうした機動性の要件に加えまして、先導性の要件、他の市町村にも広げていくことが望ましい事業であるかどうか、あるいは、広域性の要件ということで、事業の効果がその市町村にとどまらずに広域に及ぶと見込まれるような、そうした効果もあるものというものを審査をいたしまして交付をしているところでございます。
○屋良委員 伺いたいのは、それを何で一括交付金の中で処理してあげないのかということです。今回、事業推進費で賄われたというか手当てされた事業というのは、おおむね、単年度計画の中で上がってこなかった、年度途中に上がってきた案件に対応するためだったというふうな性格の推進費じゃないんでしょうか。確認させてください。
○宮地政府参考人 お答え申し上げます。
先ほどお答え申し上げましたが、ソフト一括交付金につきましては、計画的、継続的な事業ということで、これは法律に基づいておりますが、法律の中で、沖縄の振興に資する事業などを実施するための計画、これを沖縄振興交付金事業計画と申しておりますが、その中に計画として盛り込まれたものに対して、予算の範囲内で交付金を交付することができるということになっておりまして、そうした計画性、継続性のあるような事業というものがかなり沖縄の方でも実施をされておりますが、それ以外に、そうした一定の枠というものを、使途はまだわかりませんけれども、枠を確保するということは、この一括交付金の中では対応できないということでございます。
○屋良委員 済みません、ちょっとよくわからない、理解できないんですけれども、年度途中に必要な予算に対して三十億円を一旦プールしておいて、それで必要になったらこれを使えるような、そんな制度だということじゃないんでしょうか、これは。そういうふうに私は理解してきたんですけれども、それは間違いでしょうか。
○宮地政府参考人 お答えを申し上げます。
御指摘のありましたソフト一括交付金の一部を国の判断でプールするといったことにつきましては、先ほども申し上げましたが、法律の規定によりまして、県が自主的な選択に基づいて作成をいたします交付金事業計画の実施経費に充てるということにされておりますことから、認められていないものと考えております。
○屋良委員 三十億円を置いておいて、継続事業のものが二十五億円あるので、合計五十五億円になるという先ほどの説明だったわけですね。そうすると、来年度の三十億円というのは、もう既に使途が決まっているということでしょうか。
○宮地政府参考人 お答え申し上げます。
この推進費につきましては、一定の厳格な積み上げにはなじまないものだと考えています。一定の枠的な予算だと考えております。
その意味では、その五十五億の中の三十億相当につきましては、来年出てくるであろう事業を想定をしながら三十億ということでございますが、現時点で特定されているわけではございません。
○屋良委員 その補助金の性格上、一定の額をプールしておくということができないという、つい先ほどの答弁での説明だったんですけれども、そうしたら、この三十億円を来年度に向けて確保するということのその根拠というんですか、なぜ、三十億必要になるだろうというふうに見積りが立つんでしょうか。
○宮地政府参考人 お答え申し上げます。
推進費の性格につきましては、機動性を要するような事業について充てるということで制度をつくったものでございます。そうした性格上、三十億という枠ということで設定をして、それを執行してきているということが今年度の状況でございます。
来年度につきましては、二十五億はことしの継続事業、見込まれるわけでございますが、更に新たなそうした需要が生ずるかもしれないということで、ことしもかなり、先ほど二十七・三億というものが使われておりますので、それに見合うような額を設定をするということで、これは国からの補助金でございますので、予算に基づいて補助金を用意をしたということでございます。
○屋良委員 聞けば聞くほどよくわからなくなってしまうんですよ。三十億円という予算を確保するわけですよね。それには何らかの根拠が必要じゃないですか、積み上げとかなんとか。先ほど、沖縄県と国との見積りがずれているのは、互いの積算のやり方に違いがあるんだよというふうな御説明だったわけでしょう。
そうすると、国が今回、三十億円として確保しようとしている推進費、それにも当然積み上げの根拠があって、何に充てるんだということを明確に説明してくれるような性格のものじゃなくて、実は、年度途中に足りなくなったとか、新しい要求に迅速に対応するとか、そんなもののための推進費であれば、これは基金と一緒じゃないですか。お答えください。
○宮地政府参考人 お答え申し上げます。
基金と申しますよりは、そうした補助金、予算に基づく補助金ということで、そのときの一定の枠を想定してつくる補助金というものもあろうかと考えております。
○屋良委員 それなら、少なくとも来年度継続する予算というのはもうわかっているわけだから、それはソフト一括交付金の中に入れるということが可能なはずですよ。そうじゃないですか。だから、国が手当てした事業で来年度これだけ足りないなというのはわかっているはずだから。それはもう県と国との見積りの違いとかなんとかという話じゃなくて。
沖縄県のこの一括交付金というのは、沖縄県の自立を支えていこうということでしょう。あの戦争があった。アメリカ軍の統治があった。それでおくれた社会基盤、インフラ基盤を整備してきた。今度は自立を支えていこうというふうなことで一括交付金が創設されたわけでありまして、大臣もそれは評価なさっているわけです。
にもかかわらず、今回の概算要求で最低レベルですよ。一番額が低くなっている、大臣。こんな中で、その差額分を五十五億円積み上げる。前年度の一括交付金と今年度の概算要求分を差し引くと六十五億円少なくなっている。政府は別途、五十五億円を新しい制度として推進費で積み増そうとしているわけです。
これはもう、一括交付金を減らして、政府が使途を決められる推進費に置きかえていくというふうな動きに、流れに見られてもちょっと仕方ないような現状になっているというふうに思うんですけれども、大臣、もし御所見がありましたらお願いします。
○衛藤国務大臣 一括交付金についても、私どもは、必要な額を懸命にとろうと思って今やっているところでございます。当然、予算の要求あるいは査定という中で、全体のいろいろなことが変わるかもしれません。そしてまた同時に、私どもは、県のみならず各市町村にもいろいろなお話をお伺いしていますから、市町村の中でのいろいろな補助金という中に推進費というものを設けてきたんだと思いますね、やはり。
ですから、国直轄の事業もあれば、補助金というものも出るのもあれば、あるいは県を通じての一括というのもあります。だから、おのおのそれを大事にしながら、かつ、最近いろいろ出てきますのも、私も何回か沖縄へ行きましたけれども、私どもも各市町村からのいろいろなお話をお聞かせいただいていますから、そういう中で、市町村の自主性というものを非常にやはり大事にしなきゃいかぬというふうに思っております。
そういう中で、できるだけの、推進費という形で補助金を考えていくということは当然ではなかろうかというぐあいに思っております。
○屋良委員 一括交付金であれば、沖振法の規定によって、法律を根拠にした法律補助であるので、誰がどういうふうに使って、使い道を誰が決めて、それが適正だったかという点検がきくんです。
ところが、この推進費に関しては、市町村から要望を受けて国が市町村に直接支払うことができるという、どうもこの一括交付金の精神が崩されていっているようなそんな印象を地元では持たれているし、メディアの指摘も、そういうふうなのは散見されます。
だから、この一括交付金のボリュームがどんどんどんどん減らされていくかわりに推進費が置きかわっていくんじゃないか。今後とも、継続事業があるわけですから、ボリュームはふえていく可能性もあるわけです。
そうすると、これからも更に国の査定で一括交付金が減らされ推進費がふやされていくというふうなそんな受けとめ方があるので、ここはちょっと一旦立ちどまって、一括交付金の制度の精神、そして推進費のあり方、これは法律補助じゃなくて予算補助になっているので、いつまで続くかもわからないというような不安定な制度だというふうに私ども受けとめているわけです。
そこで、ことし、どのようにこのお金が使われたかということをちょっと確認していきたいんですけれども、今年度の特定事業推進費の中で最も交付額が多かった事業は何でしょう。お答えください。
○宮地政府参考人 お答え申し上げます。
今年度の事業の中で一番大きな額といたしましては、沖縄市で実施をしております沖縄アリーナ整備事業でございます。これが二十一億六千二百万円でございます。
○屋良委員 三十億のうちの二十一億六千万円、全体の約七割になっています。これが、先ほど来説明いただいている、市町村の要望に対して機動的に、迅速にというふうな前提がどうも理解できないんです。
アリーナの事業というのは、これは大きい事業ですよね。基本は市民体育館をバスケットボールのプロの専用アリーナにしようという事業だと理解しております。だから、これは一般的に考えて、計画をしっかりつくって、そして予算を手当てしてあげて、過不足なく事業を最後までやり遂げるというのが普通の事業だと思います。補助事業だと思いますよ。ところが、それに、年度途中で予算の補完ができる推進費をこんなに、全体の七割を当ててしまうということが、どうもよく理解できません。
ということを指摘した上で、この事業、アリーナ事業なんですけれども、ほかの補助金も入っていると理解しておりますけれども、どういった補助金がこの中に入っているか、教えてください。
○中村政府参考人 お答え申し上げます。
委員御指摘の、沖縄市の多目的アリーナにつきましては、米軍再編に伴い影響を受ける市民の生活安定に寄与する施設であることから、防衛省として、平成二十九年度より再編推進事業補助金というものを交付をしているところでございます。
この再編推進事業補助金につきましては、米軍再編事業の推進に当たりまして、再編関連特定周辺市町村が行う関連施設の整備に対して特別な措置を講じて、当該事業の円滑な実施を図ることを目的として交付をしているものでございます。
○屋良委員 どうも、この二つのお金の出元とその目的が一致しないような気がするんです。
一般的に、再編交付金、基地を、米軍再編によって新たな負担を受けるところの当該市町村の市民のため、あるいは村民のために使う交付金です。ところが、補完した部分、推進費は、広域性が求められる、事業性が求められるということですよね。そうすると、市民のための、負担を新たに負う人たちのための事業に民間の興業目的の施設が上乗せされちゃったというふうなことになっていると思いますけれども、それはちょっとそごはないんでしょうか。
○宮地政府参考人 お答え申し上げます。
沖縄アリーナのうち、観光振興に寄与する部分といたしまして、観客席、大型ビジョン等の観覧機能部分につきましては、沖縄市が当初予算提出時において見込んでいた財源を確保できないことが明らかになりましたが、現行計画どおりに整備を進められるよう迅速に税源を捻出する必要が生じたということで、財源確保の機動性を有すると認められること、そして、観光振興への影響が、沖縄市のみならず、中部、東部と東海岸地域の一帯に及ぶと見込まれるため、事業効果の広域性を有すると認められることから、推進費の対象とすることとしたものでございます。
○屋良委員 時間が来てしまいました。
僕は、そんな、アリーナをつくるなとかなんとかと言っているつもりはなくて、むしろもっと大きなものをつくって国際大会でも何でもやって、その方が地元の経済効果も大きいだろうというふうに思うんですけれども、ただ、その予算のつけ方、やり方、どうも、事業の途中で予算がショートしたので新たな推進費をつけましょうとか、しかも、その目的が全然違うわけですよ、この二つの補助金の。それを誰もチェックできない。法律補助でもなければ、予算補助でしかない。そうすると誰がチェックするんですかこれはというようなことを指摘させていただいて、時間が来ましたので終わります。
ありがとうございました。