【法務委員会質疑】子どもファーストを

2021年3月10日

(スタッフ投稿)

三月十日の法務委員会では、ひとり親世帯の養育費の問題について質問しました。その中で、とくに沖縄の女性たちに関わる問題を取り上げ、法務省や外務省と論議をしました。

「日本のアメリカ軍基地のフェンスを挟むと養育費を支払ってもらえないという矛盾があります」

屋良議員が取り上げたのは、沖縄に住む、ある二十代の女性の話。

女性の交際相手のアメリカ兵は本国に妻子がいることを隠し、女性が妊娠すると帰国して音信不通に。女性が国際家事相談を扱う市民団体ウーマンズプライドに相談したところ、アメリカの法的手続きを使って養育費を受け取ることができたのです。

しかし、もし米兵がまだ日本の基地内にいた場合は、日本にはそのような制度がなく、なかなか養育費を受け取ることはできません。

在日米軍の特権を定めた日米地位協定では、民事訴訟を経なければならず、勝訴しても相手に財産がなければ養育費を得るのは至難の業。県民の権利、とりわけ女性の権利を守るにはまったく無力です。

「ドイツの地位協定、ボン補足協定、これでは給与の差し押さえがちゃんと明記されています。日米間はないんですよ。不平等はずっと続いていく。外務省はちゃんと対応してもらわないと困るということを述べさせていただく」

外務省側は地位協定の説明に終始しましたが、上川陽子法務相は「世界にはさまざまな仕組みがございますので、検討もやってきてはいるところですが、さらに深掘りをしてまいりたい」と屋良議員の問いかけに前向きな姿勢を示しました。

▲答弁する上川陽子法務大臣