【予算委員会質疑】日米同盟の実相を追及

2021年2月5日

(スタッフ投稿)

「米軍に無用な負担を負わせ、国民の巨額の血税を注ぎ込ませる」

「この筋の悪い工事を止められるのは、菅総理、あなたしかいません」

二月五日の衆議院予算委員会。屋良朝博議員は質問に立ち、埋め立て工事が進められている名護市辺野古の新基地建設について、米国政府の資料をもとに政府を追及しました。

この日、屋良議員が突き付けたのは、二〇一七年のアメリカ会計検査院レポート。そこには、埋め立てで建設される辺野古基地の抱える数々の問題点が指摘されています。そのひとつは、滑走路が短すぎるため緊急時の着陸には問題があること。米会計検査院は、米国防総省は大きなコストを抱えることになると評価しています。

▲答弁する菅義偉総理大臣

「アメリカ側のレポートを読むと、辺野古は明らかに不良品です、欠陥商品。それを押しつけて日米同盟の抑止力と言っているのは絵空事だ」

そのうえで「軟弱地盤」についても質しました。辺野古沖の地底の一部には「マヨネーズ並み」ともいわれる軟弱地盤があり、地盤工事が非常に困難であると指摘されています。

「これが唯一の選択肢だと言い続ける菅政権。日米同盟、本当にこのままでいいんでしょうか。信頼性を大きく傷つけることになる。日米関係の地盤をまさに軟弱化させるんじゃないかと私は大変心配であります」

屋良議員がそう訴えると、議場は拍手であふれました。

基地が集中する沖縄で、海を埋め立てて新たな基地を建設することに、屋良議員は強く反対しています。「しかし、推進する立場の人にも考えていただきたい」。

「辺野古が唯一の解決策」を変えようとはしない菅総理に対し、在沖海兵隊が今後の再編によって小さな部隊に縮小されることを挙げ、「抑止力」という考え方に疑問を提起。

さらに普天間飛行場から山口県・岩国基地へ移転した米軍の空中給油機が、訓練のために沖縄に戻ってきていることを指摘し、一向に改善されない沖縄の基地負担の現実を閣僚たちに問いました。

「真実は、民主国家においては覆い隠せません」。締めくくりの言葉は、沖縄の民意を背に受けた覚悟の言葉でもありました。