思想を超えたオール沖縄を先導した翁長雄志・前沖縄県知事が急逝して今日で2年が過ぎます。その功績は語り尽くすことはできません。心に響く言葉を多く残した翁長前知事。私の魂をわしづかみにしたのは、「沖縄が日本に甘えているのでしょうか。日本が沖縄に甘えているのでしょうか」というフレーズ。沖縄の基地問題、その前の沖縄戦、その前の琉球処分、その前の薩摩による琉球侵攻。そしていまも続く搾取の連鎖があります。
安倍首相も民主党政権も結局、政治の真価が問われる「安全保障」を沖縄に押し付けるお任せ安保政策を続けています。この国の本質を翁長さんはたった一つのフレーズで捉えました。
無責任な政治は辺野古埋め立てという愚策を「唯一の選択肢」とうそぶく情けなさです。民意を踏みにじる工事を強行に進めるこの国は民主主義国家なのでしょうか。
冷戦後においても敵対国を想定した伝統的安保のみを盲信する日本。アジアのなかでどのような役割を果たすべきかを考える発想力、創造力がなく、島国をどう守ろうかとばかり考える自国第一主義は、周辺諸外国から信頼され、尊敬される国になれるはずもありません。
コロナ禍に世界があえぐ中、ハードパワーの安保だけでなく、そろそろ21世紀の日本@東アジアを語るべきではないでしょうか。今日的な安保課題として顕在化したのは、「9・11のテロ」「3・11の大規模自然災害」「コロナのパンデミック」といった全人類的な問題です。日本はソフトパワーで比較優位を有しています。翁長さんの「イデオロギーよりアイデンティティ」という黄金言葉を胸に刻みなおしたい。